天気とピアノ
アメリカのオレゴン州ポートランド近くのビーバートンでピアノ講師をしておりますきょうこです。
ポートランドは、綺麗な紅葉のシーズンが過ぎ、朝夕冷え込むようになって来ました。冬の間は、雨の日が多く日照時間も短いため、ビタミンD不足になる方も多いようですね。
今日は、天気とピアノの関係についてお話ししたいと思います。
ピアノは、大きくて頑丈に見えますが、実はヴァイオリンと同じく繊細で非常に天気の影響を受けやすい楽器です。
ピアノの理想的な温度は、15~25℃ (59~77 °F ) といわれています。
幸いアメリカの住宅は、セントラルヒーティングといって、空調は家全体で管理する事が多いので、温度に関しては、一定に保たれている事が多いので安心です。
温度と同じかそれ以上に大切なのは、湿度です。理想的な湿度は、人が快適だと思う湿度と同じく50%前後といわれています。日本製のピアノ(ヤマハやカワイなど)は、日本の風土に合わせて作られているため、比較的湿度にも強いといわれていますが、24時間空調で部屋を暖め続けると、どうしても湿度が低くなり乾燥した状態になってしまいます。
調律したばかりのピアノでも、朝一番の部屋が冷えていて乾燥している状態で弾くと、音(ピッチ)がくるっている様に聴こえます。というか、この状態は、本当にくるっているのです。
これは、ピアノの響板と弦が、湿度や温度の変化を受けて膨張や収縮をするためで、適切な温度(湿度)にする事でほとんどの場合解消します。
ピアノをお持ちの方は、定期的に調律をしていると思いますが、調律師の方がお見えになる3時間前ぐらいから、室温と湿度を通常使用する状態に設定しておくと、更に安定した良い音に調律してもらえると思います。
最後までお読み頂き有難うございました。
いつも心に音楽を!
きょうこ